【体験談】パン屋の運転資金の為に博打キャッシング。残ったのは借金だけだった

【体験談】パン屋の運転資金の為に博打キャッシング。残ったのは借金だけだった

パン屋の営業を続けるため、運転資金の為にキャッシングをした大下さん。
なぜそんなことになってしまったのかを取材して聞くことが出来ました。
博打のようなキャッシングをした理由とは一体 …

取材した方の人物像

利用者プロフィール
名前 大下 弘治(仮名)
年齢 46歳
性別 男性
職業 元飲食店オーナー
借入した会社 アコム
借入金額 15万円

大下さんは当時パン屋の経営をしていましたが、大型ショッピングモールの進出によって廃業まで追いやられてしまいました。その時に借入をせざるを得なかった理由や、どうやって使ったのか等の話を伺うことが出来ました。

どんな人?

見た目は紳士的な男性で、少しやつれた雰囲気があります。
最近の趣味はスマートフォンゲームで、開いてる時間はなるべくスマートフォンを触るようにしているそうです。

大下さんダイジェスト

「何だい! ショッピングモールぐらい気にすること無いだろう!」

ショッピングモールが出来て、商店街の活気が失われました。

「最後の博打じゃコンチクショウ!」

最後の大立ち回りを目指した大下さん。

ショッピングモールVS商店街

今どき珍しく、そこの商店街がそれなりに活気があったんですよね。
10年以上パン屋をその一角で出させてもらっていました。
近くにスーパーもあったのですが、商店街の方が食材も新鮮だったり、他では仕入れられない金具類があったりと、それ欲しさにお客さんがいっぱい来ていた。
それまで近くにスーパーもあったけど、スーパーよりもこっちの肉が、野菜がと言う客が多かったんだ。

それがどうだい、イ◯ンの大型ショッピングモールが出来てから一気に客足が途絶えちまった。
それまでパン屋で経営を細々とやっていたのに、一気に客足が遠のいてどうしようも無くなっちまった。とにかく車で5分と言う距離が難点だ。

といっても始まらねえ、とりあえず敵情視察と行こうじゃねえか、といき込んでいったんだが……。

ショッピングモールに入ってみるとものすごく綺麗にしている印象だった。
本当にできたてホヤホヤのでかいきれいな店、と言う印象だ。

そして、こういうところには大抵パン屋がある。

「あっ、大下さん……」

そこには常連がいた。
何やら苦虫を噛み潰したような顔をして、言い訳を始めた。

「すみません、ちょっと今日たまたまでして」
「いや、気にすること無いですって」

そう言ったものの、心底落ち込みました。

それから大型ショッピングモールの中を練り歩くと、常連に1日で4人も会ってしまう。
どいつもこいつも口を揃えて「今日はたまたまで」と、偶然を装いやがる。

精神的にまいった俺は商店街に戻ると、振興組合会議に出席する通知が来ていた。

翌日会議に出席すると、商店街の顔ぶれがおおよそ揃ってる。

「ふとん屋は?」
「あそこはもう店たたむって行って来ねえんだ」

その一言で空気が一気に重たくなった。

「何だい! ショッピングモールぐらい気にすること無いだろう、馬鹿野郎!」

俺は落ち込んだあいつらをみてついつい怒鳴っちまったんだ。

「大下さんの言うとおりだ、俺達が活気失ってちゃ客も寄りつかねえ」

と言う感じで話は進んでいった。

ポイントカード作戦

商店街にポイントカードが出来た。
今まで俺の店でもポイントカードは扱っていたが、それも合同にするって話だ。
商店街の中で300円以上の買い物をしたら、1ポイント。30ポイントたまったら500円割引券になってどこでも使えるって仕組み。

意外にも客足が遠のいていた商店街に少しだけだが客が返ってきた感じがあった。
ポイントカードを作って2週間目には元々の売上に近づいていた。

「やっぱりポイントカードってのは需要あるんだな」
「大下さんのところのポイントカード、合併しちゃってよかったのかい?」
「ああ、振興組合からポイントカードの金が出るからうちは損しないよ」

実のところを言うと、今までうちがやっていたポイントカードの魅力がそのまま引き継がれているカードだ。
ポイントカードがあったのは商店街にパン屋だけっていうのも不思議なもんだが、昔ならではの所ではこんなものだろう。

………………だが、やはりそれも付け焼き刃だった。
ポイントカード作戦は敗北に終わった。
そこそこ良い所まで戻ってきていた客も、有名店が入っているショッピングモールに行きやがる。
何がド◯ールだ。何がマ◯クだ。何がすき◯だ。馬鹿野郎。

こうして、商店街は徐々にシャッター商店街に変わり始めていった--

シャッター商店街でも生き残る奴らはいる

商店街の半分ほどがシャッターの閉まる商店街になり始めていた。
俺もそろそろ店じまいにしなければ、国金から借りたお金を返せず口座が凍結されちまう。
そう思って諦めかけていた時に気づいたことがあった。

シャッターの閉まっていない商店街の店は、何か違うんだ。
私は何が違うのかを考えてみた。

「……そうか!」

その日の私は冴え渡っている。
商店街で生き残る店は、どいつもこいつも『武器』になるものをもっている。
武器ってのは殺傷道具じゃなく、店の持ち味みたいなもんだ。
最初に言った金物屋や、鮮度の良い魚屋は他じゃ手に入らない事を強調して、客に買わせていっているんだ。
それを喜んで客も買う。

こんな簡単な事になんで気が付かなかったのか今でも不思議だが、どうやら10年来店を経営していた経験が、俺を麻痺させていたらしい。

その日から、新作パンの制作にとりかかった。
とにかく他では食べられない、最高のパンを作るために!

アコムで借りる理由

パン作りはとにかく苦戦した。
苦戦している間も営業をして、なかなか進まない。
あと少しのところまで来たのだが資金繰りがどうにも難しかった……。

売上が落ちる前に気づくべきだった、と今更後悔しても仕方ない。
国金から借りているお金の返済資金がそろそろマズイことになりそうだ。
返済が滞らせてしまうと、口座が凍結されると聞いたことがあったので、かなり切羽詰まった状態。
月6万ちょっとの返済なのだが、やはり生活をするのに6万を追加して返済するのにはなかなか骨が折れる。

このままではせっかくもうすぐ完成する新作パンも意味ない。
頭を抱えながら、こうなってしまっては首が右にも左にも回らない。

なので、とりあえず嫁に相談した。

「うちにそんなお金無いわよ」
「どうにかならんもんか……」

実家に連絡しようにも、もうすぐ潰れるかもしれないと話したら間違いなく早くやめて帰って来いと言われる。
それならいっそ借金をしてでも最後の賭けに出ればいいんじゃないか、と言う考えが過りました。

「最後の博打じゃコンチクショウ!」

そうして俺はむじんくんに駆け込んで、申し込みをした!
入った時は緊張していたが、入力作業をしていくうちに現実に引き戻されて、審査待ちの間ずっとパンの事を考えていた。
審査が通ってから、手続きは簡単に終わった。

限度額30万円。
これを国金の返済資金に当てて、少しの間どうにかすることにした。

帰ったら嫁に怒られたが、納得してもらった。

そうして完成した新作パン

新作パンがついに完成した。
他にないようなパンだった。もちもちの食感と白色のパン生地がまるであかちゃんの肌のようだと評判になる事は間違いなし。

でも、客はそんなことあまり気にしていなかった。
新しいパンが出来た、というだけでそれほど物珍しいとは感じてくれなかったんだ。

ただ幸いなことに売れ残りはしなかった。
新作パンの売れ残りはしなかったが、採算は取れなかった。
新作パンが出来ても結局他のパンが売れ残っていくだけ。

どうにかギリギリまで粘ってみたがやはり駄目だった。
俺は賭けに負けたんだ。

店を畳んで諦めた……

自己破産、その後

店を畳んでからと言うもの、とにかく支払いが重たい。
国金だけじゃなく、アコムの返済も重なったのが辛い。

弁護士に相談して自己破産の手続きをしている間に、口座も凍結されてしまった。
だが、どうにか自己破産は滞り無く完了したので、その点は助かったと言えるだろう。

しばらく無気力で何もやる気がおきなかった。
嫁がいなかったら野たれ死んでいたと思う。

今はバイトで生活をしている。
なぜなら、次の事業を考えているからだ。

実は、次の仕事で『パチンコ屋のパン屋』というものを考えていて、パチンコ屋と交渉中。
パチンコ台に座ったままでも食べられる食事、というので売りに出そうと思っている。
きっと次は成功するさ。

アコムで借りた感想

アコムで借りたことに関しては、今でも良かったと思ってる。
だって、それのおかげで最後に博打をうてたんだから。
新作パンが売れるのが分かったし、俺の腕が悪いわけじゃないということが分かっただけでも今目指しているパチンコ屋のパン屋に繋げられるので、むしろありがたい限りだったよ。

ただ、自己破産しちまったから、もうアコムから借りられないかもな(笑)

取材した内容から得られること

アコムの場合は、フリーローンなので事業資金として利用できますが、他ののカードローンの場合は事業資金としての利用を認めていない事もあります。
ですが、国金の返済費として借入をするというのはあまり良くないと考えられます。
借金の返済の為に借金を行うと言うのは、大下さんの場合はスグに歯止めとなりましたが、大きな金額になっていくにつれて雪だるま式に借金が増えていきます。その結果ヤミ金に手を出さざるをえない人もいるので、行わないようにしましょう。

また、大下さんも言っていましたが自己破産を行うと、借入れをしていた金融機関から再度借入を出来ない可能性があります。
なので自己破産などの債務整理を行う時はその後のことなども弁護士とちゃんと相談して利用するのがいいと考えられます。